奴らを高く吊るせ! (1968) : Hang ‘em High

『奴らを高く吊るせ!』(やつらをたかくつるせ!、原題:Hang ‘Em High)は、1968年制作のアメリカ合衆国の西部劇映画。
主演のクリント・イーストウッドがイタリアに渡り、マカロニ・ウェスタンで世界的スターになって後のハリウッド凱旋作品であり、のちにテッド・ポスト監督とは『ダーティハリー2』でもコンビを組むこととなる。

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Hang ‘em High (1968) / 奴らを高く吊るせ!のあらすじ

元保安官でカウボーイのジェド・クーパー(クリント・イーストウッド)は、牛を輸送中に突如9人の男たちに襲われた。彼らはウィルソン元大尉他、牛泥棒を追ってきた男たちだった。クーパー(インガー・スティーブンス)は牛泥棒から盗品と知らずに牛を買ってしまい、ウィルソンの指示の下、クーパーは釈明も無視され私刑を受けた挙句、近くの木で縛り首にされてしまう。吊るされて死にかけていたジェドは、たまたま通りかかった連邦保安官のブリスに助けられ、護送中の囚人とともにフォート・グラントという、裁判所の前に見世物のように絞首刑台の並ぶ町に送られる。そこでジェドは、フェントン判事から冤罪を認められて釈放されるとともに、判事直属の連邦保安官に誘われる。フォート・グラントはオクラホマ準州に属していたが、その土地の広大さに反し、法の番人たる裁判所も連邦保安官も少なく犯罪が多発し、なかなか州に昇格できずに判事は苦しんでいた。クーパーは、自分を私刑にかけたウィルソンたちを合法的に探し出すために保安官となった。

クーパーは罪人を護送するためとある町に向かうが、そこの酒場で自分を吊るした一人であるレノを見付け連行しようとする。しかし、動揺したレノが銃を向けたため、クーパーは彼を射殺する。レノが射殺されたことを聞いたジェンキンスは報復を恐れて自首する。一旦フォート・グラントに戻ったクーパーはフェントンからウィルソンたちの逮捕状を受け取り、「全員生きたまま逮捕すること」という忠告を受け、彼らがいるレッド・クリークに向かう。クーパーはストーンを逮捕し、現地の保安官カルフーンに身柄を預け、彼と共にウィルソンたちがいる農場に向かう。
農場に向かう途中、二人の元に別の牧場で殺人と牛泥棒が起きたと通報が入る。クーパーはウィルソンたちの逮捕を優先しようとするが、カルフーンに説得され牛泥棒を追う。三人の牛泥棒を逮捕したクーパーは、そのうちの一人が復讐対象のミラーであることに気付く。ミラーはストーンが逮捕される現場を目撃し、若いベンとビリー・ジョーの兄弟を唆して牛を奪い逃亡しようとしていた。クーパーは三人をフォート・グラントに連行するが、途中で兄弟から「殺人を犯したのはミラーだけだ」と聞かされる。その後、クーパーは縄を解いたミラーに襲われるが、これを返り討ちにして無事フォート・グラントに到着する。殺人犯三人を連行したクーパーは町の英雄として迎えられる。
クーパーはストーンを連行するためレッド・クリークに向かおうとするが、ミラーたちの裁判の証人として出廷するように命令される。そこにカルフーンが現れ、ストーンが死んだと告げると同時に、ウィルソンたちからの和解金をクーパーに渡すが、彼は受け取りを拒否し、復讐を完遂することを伝える。カルフーンからの伝言を聞いたウィルソンはクーパーを殺すことを提案するが、トミーとマドウは逃げ出したため、残ったチャーリーとルーミスの二人と共に殺害を計画する。
裁判に出廷したクーパーは、自分がミラーに襲われた際に手出ししなかったベンとビリー・ジョーの減刑を求めるが、フェントンは聞き入れず三人に死刑を宣告する。数日後、三人の死刑が執行され、クーパーは売春宿で酒を飲んで気を紛らわせていたが、そこをウィルソンたちに襲われ重傷を負う。数日後、レイチェルの看病の甲斐があり回復したクーパーは、犯人の特徴を聞こうとするフェントンに対し、「自分で決着を付ける」と答える。クーパーはウィルソンの農場に向かい、反撃してきたチャーリーとルーミスを殺害するが、ウィルソンには自殺されてしまう。
フォート・グラントに戻ったクーパーはジェンキンスと面会し、私刑に反対した彼には恨みがないことを告げ、フェントンに釈放を要求するが拒否される。クーパーは「リンチにかけたウィルソンたちと同じだ」と批判するが、フェントンは「判事もミスを犯す。神と私の間を取り持ち、正しい判決を示してくれる者がいれば良い」と反論する。フェントンは口論の末に釈放を許可し、クーパーにトミーとマドウの逃亡先を伝える。それを聞いたクーパーは、復讐を完遂するため馬を走らせる。

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